« 神狩り | トップページ | 新人研究員、ふたたび »

2005.03.17

動機 その1

 人間の行動のきっかけとなるのが動機です。
 ここでは動機を「人間の行動のきっかけとなるなんらかの原因」と定義します。

 最近、理由の不明な事件がよく報道されます。たいていの事件は、犯人の動機はなんなのか? ということを重視しているように思えます。おそらく、裁判のときに重要なのが、犯人の動機だからでしょうか。
 それとも結果(=事件)はわかっているので、その原因を知りたいということなのでしょうか。

問 もし動機が存在しなかったら?

 たとえば、動機なき行動というのは成立するのか? ということです。
 結果だけで原因となるものが存在しないわけではありません。原因となりうる行動があり、その結果が事件となると仮定します。

 では、原因を引き起こした行動の理由、動機が存在しないとはどういうことか?

 動機が存在しない=キレる、とは違います。「ムシャクシャしていた」など非常にあいまいで不透明ではありますが、これは動機にはなりうると思います。また大人が理解できないことでも、子供同士では理解できるのであれば、それは動機が存在します。理解できないものを排他的に扱うのは、狭量な大人にありがちな傾向だと思います。またこのことは、子供と大人を意識的または無意識的に隔てている証拠ではないでしょうか?

 話を元に戻します。
 動機がない行動は、多少語弊はありますが、機械的な行動といってもいいでしょう。なにかしらのプログラムに沿って行動しているだけ。プログラムを作るのは人間ですが、それが自分以外の第三者が作ることは可能とします。

 第三者が作ったプログラムに沿って無意識に行動することは、動機が存在しないということといえるか?

 心理学的には、動機は「人間がその行動や行為を決定する意識的・無意識的原因」というように定義されることが多いので、無意識的原因=第三者が作ったプログラムによる行動も、動機として扱われるでしょう。

 もう一度繰り返します。ここでは「人間の行動のきっかけとなるなんらかの原因」を動機と定義しました。
「なんらかの原因」というのは非常にあいまいです。無意識的原因も含まれるとするなら、上記の第三者によるプログラムに沿った行動も動機となりえます。はじめに動機を定義した「なんらかの原因」というのは、多義的なことばとして使っています。なので無意識的原因も含むことにします。

 ここまでのところ「動機が存在しない」というのは論理的に矛盾しています。無意識での行動も「動機」とみなされるからです。それでもなお「動機がない」というのは、原因が存在できず、結果も存在できません。

 では逆の観点から推論してみましょう。原因をともなわない結果だけの存在はありうるのか?


 長くなったので、続きは明日にします。

|

« 神狩り | トップページ | 新人研究員、ふたたび »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/90629/3330118

この記事へのトラックバック一覧です: 動機 その1:

« 神狩り | トップページ | 新人研究員、ふたたび »